エピソード5
「ママ、みて! ピンク!」娘が、夕焼け空を指さす。本当だ。ピンクだね。わたし、ずっと、夕焼けはオレンジだ、って思ってた。そんなこと、誰も決...
「ママ、みて! ピンク!」娘が、夕焼け空を指さす。本当だ。ピンクだね。わたし、ずっと、夕焼けはオレンジだ、って思ってた。そんなこと、誰も決...
どおん。ぱらぱら。夏の夜空に、打ち上げ花火が咲いた。「ねえ、見て! きれい!」思わずふり返る。君はもう、そこにはいない。来年も一緒に見よう...
夏休みの前には、図書館に行く。おじいちゃんとおばあちゃんの家に行くからだ。 おじいちゃんとおばあちゃんは、すごく田舎に住んでいる。畑...
「ねえねえ」って誰ともなく呼んだら、キッチンから、リビングから、「なあに?」って返事があった。「あーっ!」って声をあげたら、「どうしたの!...
「ねえねえ」って誰ともなく呼んだら、キッチンから、リビングから、「なあに?」って返事があった。「あーっ!」って声をあげたら、「どうしたの!...
「それ、まだ持ってたんだ」「うん。中学生のとき、くれたおみやげ」「そうじゃなくて」「小学生のとき借りたハンカチ?」「いや違う」「幼稚園のと...
美容院なんて、何年ぶりかしら。あたしはドキドキを抑えられない。なにせ、娘が生まれてからというもの、自分に時間をかける余裕がなかった。早くて...
きみとふたりで、ひとつの傘に入る。いつもの道が、それだけで楽しい。 駅に着いて、傘を閉じた。濡れたぼくの肩をみて、きみは言う。「傘、...
「それは、恋だね! こ・い!」 昼下がりのカフェは、心地よいざわめきで満ちていた。土日にはいっぱいになる客席も、水曜という週の半ばの...
小学校は、あんまり好きじゃない。五年一組の女の子たちが、休み時間にこっちを見てくすくす笑っているのや、男の子たちが、きたない言葉を大きな声...