【note詩】忘れる

いま考えていたものごとが
さらさらと音を立てて流れてゆく
砂時計の砂が落ちるように

ふと浮かんだ言葉のかけらが
ぷくりと表れては消えてゆく
ちいさな泡がはじけるように

砂時計の砂は ガラスの底にあり
ひっくり返せば戻ってくる

ちいさな泡は 空気の中にあり
息を吸うと帰ってくる

わたしの中にあったはずの
考えていたものごとと言葉のかけらは
どこまで旅に出たのだろう

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