愛を食べる

週末は久しぶりに、実家の両親と、親子水入らずで、昼ごはんを食べました。

【愛を食べる】

旦那さんのお仕事に便乗して、数時間の滞在だけど、実家まで。

一緒にスーパーに行って、あれこれ買って、

私は荷物持ち、父がお会計、母がお料理してくれる。

という、はるか昔の娘時代みたいなことを、してもらった日でした。

普段の帰省では、孫たちが集まってにぎやかになるので、

両親は祖父母の顔を、私は母親の顔をしています。

「いくつになっても、娘は娘」という言葉にこめられる思いを、

両親にとっての娘の立場、いつも子どもを見ている母としての立場、

両方から、しみじみと実感した日。

確実に重ねた年齢を感じながらも、元気で会えることに感謝した日。

「あれも、これも食べたいなあー。多いかなあ」

と考えていたら、

「おう。何でも買え。余ったら食べてやるぞー」

父は、笑って言いました。

いつもそうやって、孫たちにも、好きなものを食べさせてくれるんですよね。

穏やかで楽しい時間を過ごして、しっかりと娘を満喫した私を、

お仕事を終えた旦那さんが、迎えにきてくれて。

「夜ごはん、何か食べて帰ろうか」

って、私の好きなお蕎麦屋さんに、連れて行ってくれました。

「あれと、これと、どっちにしようかなあー。どっちも食べたいなあ…」

メニューを眺めて、ぶつぶつ呟いていたら、

「じゃあ、両方頼んで、半分こにする?」

旦那さんは、笑って言いました。

いつもそうやって、私が食べたいものを、全部頼んでくれるんですよね。

――旦那さんと父は、食べ物の愛情表現が、とても似ている。

一緒に食べることで、私が食べたいものを、

食べたいぶんだけ、食べられるようにしてくれるところ。

好き嫌いはあれども、大げさにほめることはなくとも、

妻が出した料理は、ほぼ全部、綺麗にたいらげてくれるところ。

私は、食べ物には不思議と困らないなぁ、っていう意識はあったのですが。

食べ物を通して、愛されることにも、事欠かない人生なのかもしれない。

#そういえば社会人になりたての貧乏時代も

#食べ物には困らなかったな!?

そんなことを思った、週末でした。

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