ちいさなハミングが、私を私に繋ぎとめる。

職場のひとの、鼻歌が好き。

こども園の給食室で働いています。
決まった時間に、味と品質を保った食事を、毎日出し続ける。

大量の食材の下処理、大ざるいっぱいの野菜切り。
煮る、和えるは、大きな杓を使って、大釜たっぷり。
ごはんを炊くのも、抱えきれないほど大きなお釜。
背丈より高いオープンでの、焼き物。

決められた手順に従って、清潔保持を怠りなく、
クラスごとに給食を配っていきます。

まあまあ、慌ただしいです。
一日があっという間。
今日は食材の種類が多いなとか、手が込んでいるなとか、
一分一秒、時間との勝負! みたいな気持ちになる日も。

そんなとき、やっぱり気が急くんです。
だって私、人いちばい、野菜切るのが遅いし。
ベテランさんたちの動きについていくのに、必死になるし。
事故のないよう、細心の注意を払いつつも、焦る。

でも隣で、鼻歌をうたいながら、野菜を切るひとがいるんです。

何の歌かはわからない、聴こえるか聴こえないかぐらいの。

そのちいさなハミングを聴くと、はたと気がつきます。
あ、私いま、焦っていた。

すうっと深呼吸して、目の前の仕事に集中します。
どんなに気が急いても、粗雑さに繋がってはいけないのです。
私は、いまの私にできる、最速で最善の仕事をする。

私を落ち着かせてくれる、ちいさなハミング。

職場のひとの、鼻歌が好きです。

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