本って、誰のことも否定しない。

本が好きです。

「本」という存在に、ときめきます。

本が好きなひとも、きらいなひとも、いると思います。
しかし、私は本を推したい。

本って、誰のことも否定しないんですよ。

「あなたには読まれたくないわ!」って、
そっぽを向く本なんて、どこにもいない。

「これを読まなきゃだめ!」って、
無理やり迫ってくる本も、どこにもいない。

私たちが本を読む権利と、読まない権利を、尊重し。
好かれようが、きらわれようが、文句のひとつも言わず。

私が「これは読まない」と決めた、意思をひるがえして、
「やっぱり読もうっと」となる気分の移ろいですら、受け入れてくれる。

積まれてもなお、興味と知識の宝庫として、
部屋の一部であり続けてくれる。

読みたいと思ったとき、いつでも読むことを許してくれる。
そしてまた、読まなくなっても、ただ静かにそこにある。

空気のような、器の広さ。

めくるめく、未知への扉。

本が好きです。

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