日差しが柔らかくて、秋だなあと思ったのです。
夏は、鋭く射るような熱の光線だったのが、
しっとりと肌になじむ暖かさになってきた。
あれ、でも、春の日差しも柔らかいよね。
春と秋の柔らかさ、いったい何が違うんだろう。
春を思い出してみます。
春の日差しは、まあるい。
ぬいぐるみみたいな、かたちのある柔らかさ。
秋の日差しは、溶け出すような柔らかさ。
秋らしいかたちは、あんまりない。
そう、夏の刺激の強さが、だんだん緩んで、
ふわ、と光が溶けだしてゆく。
光が溶けて消えたころに、寒く冷たい冬が来る。
北陸の冬の日差しは、灰色の空に吸い込まれてしまいます。
冬が終わると、春が来る。
すっかり溶けてしまった光が、また小さなかたちになる。
光の生まれる季節の、生まれたてのまあるい柔らかさ。
そうしてたくましく成長した日差しは、
夏になるとまた、いっそう鋭さを増していく。
わたしが住んでいるところの、一年の日差し。
地域によって、まったく違うのだろうなあ。
読んでくださっているあなたは、
どんな日差しの下にいるのかなあ。
