小学校の運動会がありました。
長男と長女の姿を、家族で見に行きました。
体を動かすのが大好きな1年生の長男は、練習が始まった頃からずっと、当日を楽しみにしていたようです。
終始笑顔で、張り切っていました。
5年生の長女は、体育が苦手で、大きい音が大嫌い。
毎年、運動会の間は、ピストルが鳴るたびに耳を押さえ、涙していました。
その長女が、今年は、最初から最後まで笑顔で、運動会を終えることができました。
環境を整えてさえあげれば、力を発揮できる
昨年、教室に行けなかった娘でしたが、スクールカウンセラーの先生は、そう言いました。
脳の働きや発達が、生まれつき他の子とは違う、世間でいう少数派です。得意・不得意の差が激しく、抜きん出てできることもあれば、みんなと一緒にできないこともあります。
娘の状態について説明してくださったあとに、先生は、
「環境を整えてさえあげれば、安心して力を発揮できるんです。そこはむしろ、学校が○○ちゃんに合わせていくべきですよね」
そんなふうに、話してくださいました。
それまでの私は、学校に行けないなら行けないでいい、何があっても娘の味方でいようと、頭では考えていました。
けれど、毎日学校で待っていてくれる先生方の思いや、義家族からの「なぜ普通にできないのか」というプレッシャーに、押し潰されそうでした。
うまく寄り添えず、娘に当たってしまったこともあります。
そんな中で「環境次第で変わるのだ」という言葉は、ひとつの支えになっていました。
環境が整ったとき
5年生になって、クラスが変わり、先生が変わり。
学校側の対応も、教員全体に周知されてきたのか、どの先生方も、娘のペースを尊重してくださるようになりました。
そして娘は、ときおり休んだり、不安を口にはするものの、何とすんなり教室で授業を受け、お友達と遊び、笑顔で過ごせるようになりました。
あんなに毎年嫌がっていた運動会も、苦手な部分は自分なりに対応し、先生方の配慮もいただき、練習期間中は「今日は楽しかった! できるようになった!」という言葉さえ、出てくるようになりました。
そして本番。
何度も失敗しながら練習を重ねたという、組体操のてっぺんに、たくさんのお友達に支えられて立った娘は、最高の笑顔でした。
娘にとって安心できる環境が整ったとき、力を発揮できる。
1年前に言われたことが、まさに事実として、心に染みた瞬間でした。
たくさんの、本当にたくさんの方々に助けられて、娘は大きく成長しています。
頑張った長男長女と、支えてくださっているすべての皆様に、感謝しています。
ありがとうございます。