声の流れ、かなあ。
わたしは、人と話すことに、子どものころから苦手意識があって。
会話の中で「それ、どういうこと?」「聞いたことないなあ」
って思ったときに、尋ねることができなかったんです。
曖昧に笑って、その場が過ぎてゆく。
急流にあっぷあっぷと、岩にぶつかりそうになりながら、
会話の中で溺れてしまう時期でしたね。
でも、いまは、聞こうと思ったときに、声に出せるようになりました。
「それって、どんなものなんですか?」
「わたし知らないんですよ、教えてください」
声が、すんなりと流れるようになった。
いまは本当に、穏やかな流れの中にいるなあと思います。
安心して、会話を楽しむことができる。
そんな、ゆったりとした流れ。
わたしが変わったから、声が出るようになったのかもしれないし、
声が出るようになったから、わたしが変わったのかもしれない。
どちらかはわからないし、どちらでもいい。
喉につかえて、石を飲み込むような感覚は、すっかりなくなっています。
