本好きならば、つい気になってしまうタイトル。
【本が好き子さん(なるあすく)】
こちらは、小さな本屋さん・比嘉教子ひがっちさんの、
神保町の、一棚本屋さんにて、購入しました!
わかる…わかるよ…!
好き子さんみたいな身体能力はないけれど、気持ちとしては、
いや魂のあり方としては、まさにこれだよ…!
と、思ってしまった(笑)
読んでいるうちに、最初の目的をすっかり忘れ去るところとか、
電車で本を読む感じとか、
本が好きなあまり幸せで、本が好きなあまり絶望しているくだりとか。
本好きの人は、みんなそういう要素を持っていて、
エッセンスだけ取り出して、ぎゅっと凝縮したら、彼女の姿になるんじゃないかなあ。
あと、好き子さんの家族が好きです!
お父さんが最高で、見初められたお母さんが最高で、
二人の間に生まれ育ったお兄ちゃんと好き子さんが、最高で。
一家団欒のときも、ついそれぞれの趣味に没頭する人たち。
なるべくして家族になった面々ですね!
そんな好き子さんの世界に、“栞”がそっと挟まるストーリーが、
コミカルに描かれているのだけれど、じんわりと感動します。
好きなものを、ただ好きでいる世界で、
人と優しく交われるのは、素敵なことなんだな。
しみじみと、うなずいては読む一冊でした。