「好き」を星座にしてみたら。

国語の教科書に載っていた、好きだった物語、の話をしていた。

おてがみ。やまなし。くじらぐも。
ちいちゃんのかげおくり。スイミー。

そんな中、ごんぎつねは泣けたなあ、と思い出して。

あ、手ぶくろを買いに の、こぎつねも可愛かったなあ、と思い出して。

そういえば昔、きつねのくつした という絵本が好きだった。
いもとようこさんが絵を描いていた。

絵本といえば、おばあちゃんの家にあった、
チロヌップのきつね も、よく読んだ。
黄色い表紙の絵本だった。

…全部、きつね。

もしかして、私は、
きつねが好きなのだろうか。

昔話では、きつねはずる賢いことが多く、
私は、間の抜けた たぬき推しだったはずなのだけれど。

ほら、たぬきの糸車 なんかもあったよね。
あれも可愛い。

いや、でも、
私、あぶらあげが大好きなんだよなあ…。

こぎつねこんこん、って歌の響きも、大好きだったんだよなあ。

やっぱり、きつねが好きなのかもしれない。

好きなもののことを、とりとめなく語っていくと、
こんなふうに突然、ばらばらの点と点だった「好き」が、つながることがある。
夜空いっぱいの星の中から、くっきりと星座が浮かび上がるような。

以前、食べ物について語っていたときも、そうだった。

私の記憶に残っていたおいしいものが、
えびの煎餅。えびのパスタ。えびのラーメン。えびフライ。えびカツサンド。
私は、そんなにえびが好きだったのかと、驚いたことがある。

それまで、えびが好きです。と言ったことはなかったけれど、
好んで食べていたことに気づいてからは、
「ああ、私はえびが好きで、今えびを食べているのだなあ」
と、好きなものを積極的に、自分から楽しみにゆく気持ちに変わった。

星の数ほどある、おいしい食べ物の中から、
えびを選んで、そのおいしさを楽しんでいる。

星座を知らなくとも、光り輝く夜空は綺麗だ。
だけど、星座を知ると、見え方が変わる。

好きなものが散りばめられた世界は、素敵だ。
そこにつながりが見えると、私の「好き」が、深まる気がする。

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