元祖「断捨離」の、やましたひでこさんが、「“断捨離”目線で結婚の制度と夫婦のカタチを捉え直してみる」1冊です。
タイトルで、思わず手に取ってしまったのは、家の片づけを始めた頃、私もそう思ったから。
でも、それは、やましたさんの伝えたい「断捨離」の形ではないことが、最初にきちんと書かれています。
断捨離は、自分と、モノ・コト・ヒトの関係性を問い直すものであり、人を捨てようとすることではありません。
確かに、「断捨離=捨てる」という誤解、私もしていました。
片づけ始めると、旦那さんの物の多さが目につき、イライラして、気持ちとしては、旦那さんごと切り離したくなる、という(笑)。
けれど、いろいろな方の本で語られているように、何のために片づけを始めたかといえば、自分と家族が心地よく過ごすためなのです。
それなのに、片づけが原因で、家族関係が悪くなってしまったら、意味がないのです。
旦那さんとの関係性
この本を読みながら、改めてふり返ってみたのですが。
私の場合は、自分と物との関係性を問い直し、構築していくことで、「自分」というものが明確になりました。
やましたさん言うところの「自分軸」ができてきたために、今まで「他人軸」で構築してきた物事との関係性に、激しい違和感が出てきてしまった。
その他人軸で築き上げていた関係性の最たるものが、旦那さんとの夫婦関係だったのです。
旦那さんが。親が。義家族が。子どもが。
そんな基準で作り上げられた夫婦関係は、私にとって、とうてい心地よいものではありませんでした。
きっと、旦那さんにとっても、同じことでしょう。
主体性のない、厄介な飾り物のような妻だっただろうと思います。
それが、断捨離によって、さらに変化していき、ますます理解しがたい妻になっているかもしれません。
けれども、そんな旦那さんとの関係性に、気づくことができた今。
やっぱり、私は思います。
断捨離したいナンバーワン、それは夫との関係性です。
必要なとき、必要な分だけ、モノを取り込んでいく暮らし
それが、「必要なときに必要なモノを得られる私」という、自分への信頼回復を促していく。
旦那さんの顔色をうかがわなくても、義家族の評価を気にしなくても。
過去の怒りや悲しみに縛られなくても、未来の不安に囚われなくても。
私は、そのときに必要な愛情をもって、幸せな夫婦関係を築けるのだと、自分を信頼してあげたいです。