【note詩】待つともなく

おばあちゃんは
メールが使えない

だから わたしは
手紙を書く

カタツムリみたいに
のろのろと

郵便屋さんが
届けにくるのを

おばあちゃんは
待つともなく待つ

いつだって
待っていてくれた

わたしの内にある
言葉にならないものを

こわれもののように
丁重にあつかい

言葉になるまで
ただ 静かに
待っていてくれた

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