スマホの時計で、日本の時刻と、バンクーバーの時刻を表示している。
私の尊敬する友人が、留学している場所だ。
頻繁に、親しく連絡を取りあうわけではない。
どちらかというと、彼女を応援することで、私がいろんな気づきや学びをいただいている間柄。
ふと、時計を見る。
いまバンクーバーは何時なのだな、と思う。
彼女がこれまで積み重ねてきた、ひたむきにまっすぐな努力と、
見知らぬ土地での、朝や昼や夜の暮らしに、思いを馳せる。
日本にいたときと変わらず、いやそれ以上に、頑張っているのだろうな。
自分の人生を、余すことなく生きているのだろうな。
そうして、私も背筋を伸ばす。
私自身は訪れたこともない、見知らぬ土地の、見知らぬ時間が、
あたたかい力になって、流れ込んでくる。