人生の先輩の本が、好きです。
【大事なものから、手放しましょう。(本多京子)】

40代になってから、特に。
子育てが少しだけ落ち着いて、自分自身の未来に、目がいくようになったからかな。
いきいきと人生を過ごす方々の、暮らしの価値観に触れるのが好きです。
今回の先輩は、70代。
タイトルの「大事なものから手放しましょう。」
これが、興味津々だったんですね。
私は30代後半で、物を減らすことをしているので、
暮らしの基盤は、ある程度は整っている、と認識していたんだけれど。
今は、“好きなもの”“大事なもの”を主軸に置いて、物や価値観を持っています。
そして、祖父母の年代の親族が、ほぼ自分の体ひとつで、
入院したり、施設に入居したりするのも、身近な出来事になりました。
親世代も、きっともうすぐ。
次は、自分たち。
そうなったときに、私が持っていたい物って、なんだろう。
もう一歩先の、先輩方のライフスタイルに触れてみたくて、手にとりました。
自身の健康のこと、食事のこと、住まいのこと。
思い出のアルバムの整理整頓、嘆かない介護の心構え。
もののとらえ方や考え方が、やっぱり今の私とは違っていて、とても参考になりました。
今の私の、暮らしの価値観は、
“自分が健康である”という前提なんですよね。
もちろん、ある程度の備えはしているにしても、
「ひとり暮らしを生きる」
「明日動けない可能性がある」
「自分の死後のこと」
これらをリアルに感じて、物事を決めることって、まだなかったなあ…って。
手放す。選ぶ。
背伸びしない、チャレンジ。
等身大の楽しみ。
“身ひとつ”に向かって、魂が洗練されていく過程が見える本でした。
70代、今はまだ、実感が乏しくはあるけれど。
歳を重ねる楽しみが、こうした読書で増えていきます。