最後の運動会

小学6年生の長女にとっては、小学校最後となる運動会がありました。

学校に行けなくなった娘とともに、約3年。

長くはないけれど、短いとは言い切れない時間を、一緒に過ごさせてもらいました。

苦しみながら、けれど生活の中から「学校」を消してしまうことはなく、娘なりに共存する過ごし方を探り続けた日々です。

一昨年は涙ながらに参加した運動会、昨年はみんなからの呼びかけに支えられた運動会。

毎年頑張って、そのあと激しく調子を崩していたので、今年はもう、完全に本人の意思に任せることに決めていました。

「無理に出なくてもいい」と心から思っていたし、本人にもそう伝えましたが。

結果的にすべての競技に参加し、係の仕事も全部やり遂げていたのです。

――正直、親の想像を、はるかに超えていて。

私なんて、長女が開会式の間、みんなと一緒に立っているだけで、感動して泣きそうだったぐらいなのに(笑)。

いちばん頑張っていた組体操が終わった瞬間、涙があふれました。

隣にいた、お友達ママが言いました。

「もし子どもが普通に元気だったら、運動会に出ただけで、こんなに感動できないよなあ」

彼女もまた、私とは事情の違うお子さんを、ずっと支えているお母さんです。

「うちら、役得やな!」

にっこり笑った彼女が、とても素敵でした。

本当に、その通りです。

こんなにも心を震わせてる体験ができるなんて、最高の贈り物。

そして、運動会が大好きな長男も、一生懸命な姿を見せてくれましたよ。

頑張ってくれた子どもたちに、ありがとう。

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