手作りの贈り物

あいかわらず、どこへ行っても、使い捨てマスクは売られていません。

布マスクも品切れが多く、また我が家は、多様なサイズが必要になります。

旦那さんは大人用、私と長女は小さめの大人用、長男は子ども用、次男はさらに小さめの幼児用。

裁縫が嫌いな私は、作るのも苦痛で、頭を抱えていました。

そんなとき、ハンドメイドの得意な友達が、マスクを作ってくれるというのです!

忙しい中、快く引き受けてくれただけでもありがたいのに…。

郵便で送られてきた封筒を開けたら、洗い替えも含めた、家族の人数分のマスクが入っていました。

色柄さまざまに、きちんとサイズ別に。

ひとつずつ丁寧に洗って、畳まれていました。

しかも、可愛いだけじゃないんです!

表はおしゃれな布で、肌に触れる部分は柔らかなガーゼになっていて、長時間つけても蒸れる感じがなく。

立体形状のマスクなので、フィット感もいいし、長女は「これ、メガネが曇らなくていいね!」とご満悦でした。

もともと、製作費用は手間賃込みで払わせてほしい、と話してあったのですが。

あんまり素敵だったので、ぜひ買わせてもらうか、お礼がしたいという気持ちを、改めて伝えました。

けれど彼女は、こう言うのです。

「気にしなくて大丈夫。ただなんとなく作るより、貰ってくれる人がいると楽しいから!」

本当に楽しそうな口調だったので、そのまま受け取らせてもらいました。

感謝してもしきれないぐらいの「ありがとう」。

自分の好きなことや得意なことで、こんなふうに誰かに喜んでもらえたら、確かに嬉しい。

私にも、きっとあるはずのそんな何かを、見つけたいです。

友達には、本当にありがとう。

今度は私から、おいしいものでも贈らせてね!

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