美しい文章を、書きたいのです。
夕暮れに染まる空しかり、刻々と色かたちを変える海しかり、
美しいものとは、立体的なのではないだろうか。
平面ではなく、三次元を感じるもの。
絵画や写真などのアートも、ぺたりとしたものよりも、
目の前に風景が立ちあがるようなものが好きです。
音楽も、ただ通りすぎる音ではなく、
心の内側で、躍動とかたちが生まれるものが好きです。
立体的な文章とは、なんだろう。
どこまでも平らな紙や画面に書かれた文字が、立体になるとき。
読む人の中に、何かが生まれる瞬間は、そのひとつだと思うのです。
感情。衝動。感覚。情緒。
明確な言葉になる前のそれらは、わたしが感動と呼ぶもの。
人がこの世に生まれ落ちたら、誰もが抱ける赤ちゃんのかたちになるように。
わたしから生まれた文章が、誰かにとって、確かな手触りをもつものでありたい。
わたしは、美しい文章を、書きたいのです。
