バレエ「えんとつ町のプペル」の、9/23夜公演を、観てきました!
すごくよかった…!
【プペルバレエ、世界初演!】
私は、バレエを習ったことも、じっくりと観たこともありません。
#人生初バレエ!
なので、専門用語や、技術的なことは、まったくわからないけれど。
バレエは、美しいものなんだ、と。
美しいものに胸を打たれるのは、
まさに“魂が歓喜する”ことなんだ、と知りました。
まず、生オーケストラの音楽が、体にぐっと入ってきて。
音に満たされたところに、華麗な踊りが加わって、目も耳も感動でいっぱいになります。
バレエの美しさって「静と動」なんですね。
広い舞台の上を、自在に舞う。高く飛ぶ。くるくると回る。
風をはらんで、きらめく衣装が翻る。
プペル役の風間自然さんの動きなんて特に、同じ人間とは思えないぐらい、
重力がないみたいな、息をのむ軽やかさでした。
だけど、ずうっと踊り続けているわけじゃない。
ついと手を伸ばして、止まる。足を高く上げて、止まる。
頭からつま先まで、ピンと張りつめていて、周りの空気まで止まっている。
バレエダンサーさんたちは、自分の体だけでなく、見えない風を操っているようでした。
踊りの中に、空気ごと取り込んでしまうんですね…すごいです。
その静と動から生まれる「生命力」が、何よりも美しいんだと思いました。
で、私は1階の前のほうの席をとったので、ダンサーさんの表情まで、はっきりと見えたんです。
バレエって、踊りを見るものというイメージだったのですが、
どの役の方も、なんて表情豊かなんだろう…!
#プペルが自分の体からペンダントを見つけた瞬間の表情とか
#気持ちが切ないほど伝わってきた
言葉こそ使わないけれど、しっかりと物語を演じるものなんですね。
“ストーリー性のある踊り”じゃなくて、“踊りだけで魅せる物語”でした。
そんな舞台上の美しさに感動して、ふと下を見ると、生オーケストラ。
指揮者が流れるようにタクトを振り、楽器のひとつひとつが、物語に息を吹き込んでいる。
すごく贅沢な空間でした。
「えんとつ町のプペル」の、映画やミュージカルを知らなくても、
絵本を読んだことがある人なら、十分にわかると思います。
ただ、バレエならではの役…特に街灯や星空、ゴミや煙などのシーンは、
パンフレットを先に読んでおくと、さらに楽しめます!
“街灯役”とか“煙役”って、バレエを知らない私からすると、
いわゆる学芸会での木とか馬の役みたいな位置づけだったんです。
「あえて人間が演じる理由」が、わからないものだった。
これはもう、まったくの誤解でした!
美しすぎる…!!
#バレエ界に平謝りするレベル
普通の舞台だったら、大道具や照明や、物質的なもので表現するんじゃないかな、と思うのですが。
人が演じることで、静かに佇んだり、中央で鮮やかに舞ったり、人間役の周りで踊ったりできて、
この方々の動きひとつで、風景も心情も、いろいろ表現できるんだな、って。
この魅力は、普通の舞台セットにはない感動ですね。
そして、最後のカーテンコールは、なんと撮影OK!
だけど、ずっとカメラを構えるのは、もったいないと感じてしまいました。
ダンサーさんたちが、踊りながら登場してくれるんですが、
レンズ越しじゃなくてこの目で見たいし、何より拍手をたくさん贈りたくて。
それぐらい、素敵でした。
2回目3回目のコールは、指揮や演出、振り付けの方々も舞台に上がり、
オーケストラの皆さまも、立ち上がってくださって。
ラストシーンを見ながら、
「物語の余韻に浸りたいから、このままカーテンコールなくてもいいな」
と思っていたのだけれど、実際に目にしたら、まったく逆の気持ちになりました。
今まで、プペルバレエが作られる過程を見てきたからこそ、
みんなの笑顔が、本当にあたたかくて、嬉しくて。
“信じぬいて”“やりぬいた”
誰もがルビッチで、プペルだった。
この舞台をを作り上げてくださった、すべての方々と、
走り抜けた、製作総指揮の 関 巴瑠花 さんへ。
素晴らしい舞台を、本当に本当に、ありがとうございました。