佐野敦子 つるちゃんの、笑顔の種。
「くつをはきかえる」に引き続き、
漢字の「鑑」を、文太さんに書いていただきました!
【私の「鑑」】
“映す”“磨く”というキーワードを、一緒にもらった、今回の種。
つるちゃんとお話ししたときの日記は、こちら↓
*URL*
指針になる漢字が、目に見える形で、そばにあったら嬉しいので。
ぜひにと、文太さんにお願いしました!
この「鑑」、すごいのですよ!
紙に黒をのせてから、白で書かれている。
書って、こんな表現もあるんだな…!
黒の背景は、静謐。
静かな、水面。
白い「鑑」の筆づかいは、小さな揺らぎに思えます。
ふと見ると、視線が雫となって、波紋を呼ぶ。
動かないはずの文字が、わずかに揺れるように感じるのです。
季節ごとの朝日が差し込む、お部屋の東側の、
毎朝、目にとまる場所に飾ってあります。
日によって見え方が違うのは、たぶん心身の調子によるんだろうな。
小さな小さな動きを感じとれるように、じっと目を凝らしていると、
心が滑らかに、平らになっていくんです。
おおらかに均されて、緩まるのではなくて、
繊細な感覚を保ったまま、穏やかに凪いでいる状態になれる。
芸術が、心を震わせるものであるのなら、
この文太さんの書は、芸術なのだと思います。
日々の細やかな心の振れ幅を、見るたびに映し出してくれる「鑑」です。
つるちゃんの言葉と、文太さんの書。
親子のコラボレーション作品、とっても素敵なのです!