これは…大変なものを観てしまった。
この内臓をぎゅうっと掴まれているような、切なさや苦さや焦燥感や、いろんなものが詰め込まれている気持ちは、10代によく感じていました。
第1話からずっと、その感覚が続いていて、もう心が破裂するんじゃないかと思ったほどです。
物語そのものを楽しむのではなく、心から主人公たちの未来を願ったのは、本当に久しぶりでした。
結末のわからない、大好きな連載漫画を待ちわびて読んだ、子どもの頃のような。
貴樹と明里が、どうかもう一度出会いますように。
明里の隣にいるのが、どうか貴樹でありますように。
最後の最後まで、願ってしまう。
ほとんど、祈るように。
ラストシーンで、山崎まさよしさんの歌が流れたあたりは、泣きそうになりながら、観ていました。
――最後に微笑んだ貴樹が、ようやく、私の体内を掴んでいた力を、緩めてくれた気がします。
10代の私は、この感覚の中で毎日を過ごしていて、よく平気だったなあと思いました。
大人になった今、こんなにも心が揺れ動くと、落ち着くまでに時間がかかりますね。
観終えたあと、ただ深く息をつくしかできなかった。
あの頃の感情は、炎のようで、眩しすぎる光のようで、今の私には強すぎる。
だけど、とても愛おしくて、大切なもの。
次からは、この主題歌を聴いただけで、泣ける気がします(笑)。