なんだか楽しそうな気配しかしない!
私もオタクと呼ばれる人種ではあったものの、実家で家族からの理解はない環境だったので。
オタク友達と一緒に暮らしたら楽しいだろうなあ…なんて、よく妄想したものでした。
実際に結婚生活を経験してみて、他人と暮らす難しさを知った今では、関係を崩しそうで怖いから、逆に友達とは暮らせない気もするのですが。
そんなネガティブさを吹き飛ばすような、ゆるっとした安定が心地よい、ルームシェアのこもごもでした。
楽かどうかはわからないけれど、楽しそうであることは確かです。
昔、夢に見たような、推しについて語ったり見守ったりしながら、自身のオタクを満喫できる暮らし。
もちろん本書にもあったように、全員が自立して健康だからこそ成り立つ、ルームシェアではあるのでしょう。
家族だと、病気や介護などの負担も引き受ける部分が大きいから…、
そこまで考えて、はたと気づきました。
「あれ? 家族だからこうしなければならない、なんて決まりはないぞ?」と。
いろんな形のいろんな暮らしがあっていいし、家族だからという理由だけで、旦那さんや子どもたちを縛ることはしたくないな、と思います。
肩の力を抜いて、誰かと暮らすことを楽しみたくなる1冊でした。