オタク女子が、4人で暮らしてみたら。(藤谷千明)

なんだか楽しそうな気配しかしない!

私もオタクと呼ばれる人種ではあったものの、実家で家族からの理解はない環境だったので。

オタク友達と一緒に暮らしたら楽しいだろうなあ…なんて、よく妄想したものでした。

実際に結婚生活を経験してみて、他人と暮らす難しさを知った今では、関係を崩しそうで怖いから、逆に友達とは暮らせない気もするのですが。

そんなネガティブさを吹き飛ばすような、ゆるっとした安定が心地よい、ルームシェアのこもごもでした。

楽かどうかはわからないけれど、楽しそうであることは確かです。

昔、夢に見たような、推しについて語ったり見守ったりしながら、自身のオタクを満喫できる暮らし。

もちろん本書にもあったように、全員が自立して健康だからこそ成り立つ、ルームシェアではあるのでしょう。

家族だと、病気や介護などの負担も引き受ける部分が大きいから…、

そこまで考えて、はたと気づきました。

「あれ? 家族だからこうしなければならない、なんて決まりはないぞ?」と。

いろんな形のいろんな暮らしがあっていいし、家族だからという理由だけで、旦那さんや子どもたちを縛ることはしたくないな、と思います。

肩の力を抜いて、誰かと暮らすことを楽しみたくなる1冊でした。

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