私は、名前も顔も知らない「たったひとり」に向けて書いている。
その人は、どこかに、必ずいる。
過去にも、未来にも。
たくさんの場所に、たったひとりずつの、誰かが。
言葉は、夜空に並べた星のようなもの。
誰も見ていなくても、そこに在る。
でも、誰かが見上げたときに、
星ひとつない闇夜だったら、悲しい気持ちになるかもしれない。
視線の先に、輝く星が見えたなら、
「今日は素敵な日だったな」と、思ってくれるかもしれない。
「明日も、もう少し、頑張ってみよう」って、元気になってくれるかもしれない。
そんな誰かの希望となって、届いてほしいと願うけれど、
急ぐ必要はまったくない。
たったひとりのあなたが、読みたいと思ったそのときに、
そっと目に映してもらえたら、それが嬉しい。
だからもし、いま、この文章を読んでくれているなら。
きっとあなたの「そのとき」に、出会えたのだと思います。
見上げてくれて、ありがとう。
#ハッピーライティングマラソン
#本田健
