【noteエッセイ】やるか、やらないか

やるか、やらないか。

迷っているときが、いちばん苦しい。

「やる」と決めて、やり始めれば物事は進む。

「やらない」と決めれば、そこから先の未来を、別のことに使える。

今朝、私は、その岐路に立っていた。

お題は「掃除をするか、しないか」。

わが家は築年数が古く、田舎にあるので、掃除の手を抜くと、室内のあちこちに虫が出現する。

虫が大嫌いな私は、そんな環境に耐えきれず、好きでもなかった掃除を、毎日の習慣として身につけたのである。

ゲーム序盤のモンスターよろしく、毎朝そのへんに転がっているダンゴムシを拾い、クモの巣を払い、いらぬ経験値を積んでいる。

しかし、だ。

生来めんどくさがりの私としては、たまにはだらだらと過ごしたい日もあり、掃除に気分が乗らない日もある。

そんなときの「やるか、やらないか」という迷いは、飲み会帰りの歯磨きやメイク落としに似ている。

もう眠たいし、面倒だし、このままふとんに倒れ込むのが、本能としては正解だろう。

けれども、わずかに残っている理性で、明日のことを考える。

虫歯や肌荒れのリスクと、本能に従う快楽との間で迷い、脳内で一人討論が始まる。

習慣づけてしまった物事を、気分でやったりやらなかったりするというのは、意外に難しいものなのである。

こうして私は、習慣化の威力を、思いがけずに思い知るのだ。

さて、今日の結論は、いかに。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする