エピソード2
「それ、まだ持ってたんだ」「うん。中学生のとき、くれたおみやげ」「そうじゃなくて」「小学生のとき借りたハンカチ?」「いや違う」「幼稚園のと...
「それ、まだ持ってたんだ」「うん。中学生のとき、くれたおみやげ」「そうじゃなくて」「小学生のとき借りたハンカチ?」「いや違う」「幼稚園のと...
美容院なんて、何年ぶりかしら。あたしはドキドキを抑えられない。なにせ、娘が生まれてからというもの、自分に時間をかける余裕がなかった。早くて...
きみとふたりで、ひとつの傘に入る。いつもの道が、それだけで楽しい。 駅に着いて、傘を閉じた。濡れたぼくの肩をみて、きみは言う。「傘、...
「それは、恋だね! こ・い!」 昼下がりのカフェは、心地よいざわめきで満ちていた。土日にはいっぱいになる客席も、水曜という週の半ばの...
小学校は、あんまり好きじゃない。五年一組の女の子たちが、休み時間にこっちを見てくすくす笑っているのや、男の子たちが、きたない言葉を大きな声...
ノボルさんは、まだ暑さの残る夕暮れの商店街を、とぼとぼと歩いておりました。肩にかけた書類鞄が、やけに重たく感じられます。上着からのぞくワイ...