
【note詩】音の向こうに
手紙を書いた 赤いポストにぱさり と積もる 音の向こうにきみが いる 手紙が届いた 郵便受けにぱたり と落ちる ...
手紙を書いた 赤いポストにぱさり と積もる 音の向こうにきみが いる 手紙が届いた 郵便受けにぱたり と落ちる ...
子どものころシンデレラになりたかった。 誰かがくれるガラスの靴を待っていた。 わたしは いま靴を選べる大人になった。 好...
おばあちゃんはメールが使えない だから わたしは手紙を書く カタツムリみたいにのろのろと 郵便屋さんが届けにくるのを ...
ほどける 赤、ほころぶ 唇。 つややかな 光、きらめいて 春。
そわそわと支度して そわそわと向かう そわそわと待っている 会いたいひとに会いにゆく
過ぎた季節は甘く ぬるい 溶けかけのドロップスのよう 名残り惜しく今日も 想う
大人になるということは できることとできないことが増えてゆくこと 自分らしさを尖らせてゆくこと その鋭さで大切なひとを傷...
心が あふれて身勝手にきみを満たそうとする その苦しさはしかし決して 理由にしてはならぬもので きみを満たすのはそいつで...
足もとの花はそこに ずっと咲いていたのに わたしの目には一度だって咲いていなかった 出会えたはずのもの出会えなかったもの ...
きみの肌に余すことなく手を滑らせて 世界中から切り離してしまいたい 胸に入れて鍵をかけてしまいたい