【note詩】青空砂漠
手にしたアイスと一緒に溶けそうなほど暑い夏 まるで砂漠にいるみたいとからからの空を見上げたら らくだの形をした雲が悠々と歩いて...
            手にしたアイスと一緒に溶けそうなほど暑い夏 まるで砂漠にいるみたいとからからの空を見上げたら らくだの形をした雲が悠々と歩いて...
            わたしではない誰かになりたかった子どものわたし わたしらしいわたしになりたかった大人のわたし なりたい よりありたい を選んだ...
            夕方五時の匂いがあちらこちらで遊んでいた 家々の食事から嗅ぎ慣れた匂いを見つけて帰る 夜ごはんは何にしようかと夕方五時の匂いと...
            雨が ぱちぱちと水面を打つ 水面は ぷくぷくと泡を立てる 雨の精が遊びにきて 地上の水にはしゃいでいる
            愛しているって言ってよ と 叫びたかったことがあった ただ唇を引き結ぶこともあった この口が開くとき世界じゅうの人に ...
            ない とはどういうことだろう みえないきこえない さわれないかんじない ない という意識だけが あるいは事実だけが...
            Iの哀は愛にならないものだろうか 英語と国語をごちゃまぜに捏ねながら 数式が成り立たないかと思案している
            雨に濡れた花びらが 嬉しそうに見えたので もう 泣いてもいいだろうかと 私の頬も涙に濡れたら いっそ 幸せに見えや...
            一緒に行けたらいいのになあ 手をつないでちょっとそこまで駆けてくみたいに 一緒に行こう って言えたらいいのになあ 約束も...
            夏を食べる 夕暮れすぎて暑さでぬるんだ 今日の思い出を唇に含む 足裏にざらつく砂空高く投げた笑い声 今日しかない夏...