【noteエッセイ】私は、小説が書けない。

文章を書くのが好きだ。こうしてnoteに夢中になるぐらいには。
詩やエッセイや日記や、感想文を書くのが好きだ。

だけど私は、小説が書けない。
おそろしくつまらない物語ができあがる。

詩やエッセイは、言葉が自然に浮かんでくる。
日記や感想文は、書くこと自体が楽しくて、のびのび呼吸できる感覚がある。
でも、小説を書こうとすると、ストーリーを進めること、登場人物を動かすことに気を取られて、言葉そのものを楽しめなくなってしまうのだ。

思うに、小説は、自分から行動を起こす文章。
作り上げた世界の中で、登場人物とストーリーを動かしていくという”アクション”であり。
私の書いている文章は、それとは真逆の”リアクション”の文章なのである。

詩やエッセイは、目に映る世界の感動を受けて、描くもの。
日記は、目の前の出来事に対しての気持ちや、気づきを描くもの。
感想文は、見聞きした物事に、心が動いた瞬間を描くもの。
どれも見事な”リアクション”の文章だ。

「文章を書くのが好きだから、小説家になりたい」少女だった頃は、
小説を書けない自分に、劣等感があった。
書くことを雑に捉えていたから、自分の書けない面しか見ることができなかった。

今は、私が心地よく書ける文章を選んで、書いている。
書きたい場所で、書きたいものを書けることが、楽しさと心地よさにつながっている。

書いていて楽しい、心地よいと思えることが、
書き続けられる土台になっているのである。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする