人生のさまざまに、迷ったり行き止まったり、さてどうしたものかと思案するとき、私に「問い」をくれる人たちがいます。
その問いには、いろんな形がありました。
ふわりと息を吹きかけるような問いを、くれる人がいます。
気がついたら、間近で瞳をのぞき込まれている。
その魅力には抗えず、腹を括って、目に映る私を見つめ返すしかないのです。
一刀両断、なぎ払うような問いを、くれる人がいます。
鋭い切っ先で、言い訳を断ち切る。
もはや私として生き続ける以外に、道はありません。
水面にそっと、小石を投げるような問いを、くれる人がいます。
的確な場所に、正確に投げられた小石は、波紋を呼び起こす。
私は否応なしに揺れ、深く潜って、自分をさらに知ることになります。
良質な問いは、私を形づくります。
私という人間を、深く広げ、豊かにしてくれます。
もしも問うてくれる人たちがいなかったら、私は過去のまま、人生立往生していたでしょう。
素敵な問いは、財産です。
私には、問うてくれる人がいます。