マンガでわかる 「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の習慣(山本憲明)

久しぶりに、直球のビジネス書です。

普段好むのは、暮らしにまつわる考え方や生き方など、ふんわりと大きな括りのもの。

具体的な方法論より、自分の前提や枠を組み換えるような本が多いかな。

会社勤めではなくなって久しいので、遠ざかっていたタイプの本です。

それを今回、わざわざ選んできたのは、「育児や家事にも使えないかな?」と思ったから。

今の私は、育児と家事が主な仕事です。

どうしたら効率よくできるか、はたまた楽しんでできるか…長女が生まれてから10年以上、いろいろと考えてやってきましたが。

非常に幅広い業務が必要とされる母親業も主婦業も、分野によって好き嫌いや得意不得意はあっても、いちおう最低限はできているわけです。

少なくとも、暮らしに困ることはない。

その中で、どこまでも手を抜けるし、どこまでも手をかけられる仕事です。

すべて自分次第。

仕事としては恵まれた環境のはずなのに、ストレスが少ないかと言えば、そうでもない。

私が大変だなあと感じるのは、実は「他人の時間に合わせて動くこと」なんですね。

「今日はあれとこれをして…」と決めていても、子どもの調子ですべて変更しなければならないし。

余裕をもってスケジュールを組んでいても、子どもの一泣きで、あっという間に戦場のような忙しさになってしまいます。

勤めていた頃だって、急に仕事が増えたり、予定が変わったりすることはあったけれど、これほど振れ幅が激しくはありませんでした。

会社員より、さらに臨機応変力が必要なんだな…と、日々実感しています。

そのヒントが、もしかしたら「仕事が速い人」にもあるかもしれない!

目的と方法

育児家事にも活かせそうな項目を、ピックアップしてみました。

「仕事の環境」からは、

  • 身の回りを整理整頓して、仕事をしやすくすること。
  • ダラダラとスマホに時間を奪われないこと。

自分に当てはめると、暮らしをシンプルにして、維持しやすくすることかな。

「仕事の計画」からは、

  • 最初に大枠を作り、その枠の中で仕事を効率化して進めること。
  • 終わりの時間を設定すること。

育児は先が読みづらいですが、家事はある程度コントロールできそうです。

終わりを決めるのは、自分次第の仕事であるほど、特に大事かもしれない。

「仕事の意識」からは、

  • 攻略しやすいポイントを探し、重点的に攻めること。
  • 人に気を遣いすぎないこと。

育児や家事で、自分のやりやすい方法を探して、他人からの意見に振り回されすぎないように。

「コミュニケーション」からは、

  • 振れる仕事はどんどん振っていくこと。
  • これまでの常識や当たり前を疑い、新しい仕事を創造すること。

家族に手伝ってもらったり、やり方や考え方をアップデートしたり、ですね。

「パソコンの使い方」は、今すぐに必要でではないけれど、これからも発信を続けていく上で、GmailやEvernoteといったツールは便利そうです。

あれこれと吸収・応用を考えていましたが、本文中にこんな一節がありました。

「仕事が速い人」になるために、世間一般に流布している効率化のメソッドを追い求め、そればかりに体や頭、時間を費やしてしまう人がいます。
そうやって効率化の技術を習得することが悪いわけではありません。
ただし、それはみんながやっている効率化の方法ですので、他の人と差別化をすることができないのです。

そうではなく、「無用の用」を大事にして、仕事と関係ないところから、効率化や合理化のメソッドを自分で編み出し(「自分で」というところが重要です)、
人とは違う効率化や合理化を進めていくことが重要なのではないでしょうか。

ああ、そうです。

何でもかんでも取り入れればいい、というものではない。

実際に試してみた後は、自分に必要なものを、きちんと取捨選択していかなくては。

知識は、知恵にしていくものです。

最後に、ワークライフバランスについても触れられていました。

著者は、「まずは人生があっての仕事」だと考えてほしい、と言います。

まずは私生活に力を注いで充実させ、仕事においては「仕事が速い人」になることにより、活躍するとともに、時間を作ってさらに私生活を良くするという好循環を意識していきましょう。

(中略)

確かに日々の細かい仕事を速くすることも大切ですが、読者の皆様の人生が少しでもうまくいくために、本書を役立ててほしいと思っています。

「幸せな生活」という目的を達成するための方法のひとつに、「仕事を速くすること」がある。

方法を求めるあまり、目的を見失わないようにすることが、いちばん大切ですね。

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