我が子の学校不適応歴は、いよいよ4年半になりました。
学校へ行けないとき、子ども本人への対応は、実はそんなに大変ではありません。
事情や理由がわからないうちは心配もありますが、我が家の場合は寄り添って聴けば、だいたい何とかなります。
大変なのは、周囲への対応なんです。
まず、学校の先生に、遅刻や欠席の連絡を入れなければなりません。
サポート体制が定まるまでは、たびたび確認の電話や家庭訪問があり、親も「ここまでしてもらっているのだから、行かせなければ」というプレッシャーがありました。
また、「どうした」「なんで行けない」と訊ねる家族にも説明をして、本人を追いつめないよう、やんわりと距離を保ってもらわなければなりません。
そのために親が叱責されることもあります。
外に連れて出れば、会う人に「学校はお休み?」と聞かれるのを、笑顔で捌かなければなりません。
子どもの罪悪感や苦しさを増やさないためにも、親は「学校に行けないのは、悪いことでも恥ずかしいことでもない」気概をもち、堂々と、
「はい、お休みです」
と笑顔で答えるのです。
もしかしたら、そんなに気を遣わなくても、罪悪感を持たなくても、いいのかもしれないけれど。
何より親自身が「学校に行かなくても、元気ならいいか」ぐらいの気持ちになれるまでは、やっぱり周囲への対応がしんどいです。
自分が頑張らなきゃだめだと、自身を追い込んでしまうから。
そんな中、万全のサポート体制と距離感を築き上げた長女は、本当にすごいし恵まれていると思いました(笑)。
「学校は?」「休んでる」「ふーん、そっか」
――だけですむ居場所が、もっともっとあればいい。
いわゆる「普通」から外れたとしても、申し訳なさそうに縮こまらなくてもいい場所。
実際に周りに頼ってみれば、支援先はいろいろあるし、学校以外の居場所も増えているんです。
ただ、居場所作りの最初の一歩は、やっぱり当の親子が踏み出さないと始まらなくて。
その一歩のハードルは、なかなかに高いのもわかっているから。
せめて私が出会う人に対しては、優しくありたいなと、改めて思うのでした。