書店員の1日を描いた、コミックエッセイです。
本屋さん、いいなあ!
もちろん、素敵なだけの仕事ではないし、接客も人間相手の難しさはあります。
それでも、お客様が喜ぶ顔を見ると、嬉しいもので。
売るものや勧めるものが、自分の大好きなものなら、なおのこと幸せ!
私も本屋さんが好きです。
けれど、昔は「本のある空間にいる人」ではなくて、物語を生み出す側になりたくて。
書くのをやめても、好きな本をひたすら読みたいだけだったので、その本を作り出したい(編集・出版)だとか、人に薦めたい(営業・販売・評論)だとか、本のある空間にいる(司書・書店員)こと自体が幸せだ、とは考えませんでした。
本は好きだけれど、人に語れるほどに読んでいる自信もなかったのです。
でも、今なら書店員を目指すかもしれないなあ。
「本のある場所」が心地よいと自覚したのと、読んでいる量に関係なく、本が好きでいいのだと思えるようになったから。
今はまだ、子どもたちの休日には保護者が必要ですが、手が離れたら曜日も関係なく働けますし。
通勤可能な地域に出版社はなくても、本屋さんはあります。
小説家になりたくて、そのゴールしか見えていなかった頃は、「好きな世界の一部に携わる」働き方を、視野に入れられなかったけれど。
それもいいなあ、と考えられる程度には、自分の器も広がったようです。