私にとって、文章とは、
形のないもの、さわれないものに、輪郭を与えるもの。
形にすることで、人に伝えることができる。
自分でも「私って、そうだったのか」と、理解することができる。
ほかの誰かと、共通の文化を育めるのが、文章の楽しさだと思っています。
「わかちあう喜び」とも言えるかな。
そして、もうひとつ。
どんなに言葉を尽くしても、それでも形にならないものがある。
ということが、とても嬉しいのです。
文章では表現できないものが、無限に存在する、
伝えきれないものがある、世界のあり方が嬉しい。
まだ書けないものがある。
それは、書きたいことがなくならない、ということ。
伝えられないものがある。
それは、これから伝える可能性に満ちている、ということ。
言葉にならない美しさが、世界にはまだ、たくさん残っている。
「わからない喜び」もまた、感じています。
書くことで、私はわかちあう。
書くことで、世界を思い知る。
わかちあうことと、わからないことが、
私が文章を書くときの、喜びです。
#ハッピーライティングマラソン
#本田健
