龍と姫(吉原知子)

西内あゆみさんから、お誕生日に贈っていただきました。

【龍と姫(吉原知子)】

歌うような、絵本でした。

とん、とん、と優しく
背中を叩いて揺らしてくれる、

子守歌みたいに気持ちよくて、
心地よい言葉たち。

そして、美しい絵本でした。

言葉とともに線が流れる、
きらきら光る川面のような挿絵。

シンメトリーの文章が描く、余白とリズム。
ふいにあらわれる、アシンメトリーな文字の配置は、
めぐりゆく物語の始まりのかたち。

龍の最後の言葉が、心にしみわたります。

姫のいのち、愛が
いまもそばにあることを、
知ってもなお、

「この目に見えてさわれる
美しい姫の作品が
最も私を癒してくれる」

と感じる。

そのうえで、終わりがあることを喜び、
終わりに感謝を告げて、目を閉じる。

いのちを歌う、美しい絵本。

お誕生日という日に贈ってもらったことも、ご縁だなあと思いました。

見えるものと見えないものとに囲まれて、
いま私がここに生きているんだ、って実感できたから。

素敵な絵本をありがとうございました✨

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