図書館に行くようになってから、ハードカバーも気軽に読めるようになりました。
有川浩さんの棚、制覇しようかなあ。
今回は、これ!
さくさくと読めて、後味すっきりな物語です。
私の新卒から若手時代は、就職氷河期が少し緩み始めてはいましたが、まだまだ環境も条件も厳しい時期。
定年まで勤められる安定が揺らぎ、フリーターや派遣が全盛期でした。
周りには「正社員なんて損なだけ」という風潮すらあった時代を越えて、現在を見ると、フリーターとして生活した先には、どんな人生が待っていたんだろうな…と思います。
腰かけや繋ぎではなく、人生のステップにしていけたかといえば、私にはあまり自信がありません。
まして、経済力だけで言えば、冒頭の誠治を下回る私。
誠治が働いて、世界が開けていくのを、親と向き合っていくのを、自分のことのように読みました。
きっと、できるようになる
私も、誠治と同じように、「ほどほどの学歴」「中途半端な経歴」「使える資格・経験の乏しさ」を持っています。
子どもを生んで、一時社会から退いて初めて噛みしめた、再就職の難しさも。
だからこそ、こんなふうに働いて、社会から必要とされたら、すごく嬉しいだろうなと思います。
「好きなことリスト」にも書いた、
仕事をして「ありがとう」と言われる
こと。
実現できるのかどうか、そのときはわからなかったけれど。
この本を読んで「きっと、できるようになる」と、勇気をもらえました。
結婚や出産で、仕事からしばらく遠ざかってしまっていただけに、再び外で働き始めることは、とても高いハードルのように感じてしまいます。
でも、きっと大丈夫。来るべきときが来たら、ちゃんと世界が開けていく。
今回は、力をもらった読書タイムとなりました。
本を読んで、楽しいのはいつものことだけれど。
力が湧いてくるようなのは久しぶりで、それもまた、嬉しかったです。