「憧れの職業についている10人のおとなが、『ドラえもん』を通じて、子どもたちに伝えたいこと」を綴った本です。
辻村深月さんや向井千秋さんなど、知っている名前もありました。
それぞれ、選んだ漫画が1編と、メッセージが5ページほどの構成になっています。
漫画は「さようなら、ドラえもん」「ぼくよりダメなやつがきた」「思い出せ! あの日の感動」が、私も好きです。
メッセージでは、eスポーツプレイヤーの梅原大吾さんの、
何に価値があって何にないかなんて、
それぞれの中にきちんとした基準なんかない
菅田将暉さんの、
「夢がない世の中」だからこそ
「夢のある世界」を作っていかなきゃいけない
辻村深月さんの、
優越感や劣等感を超えて友情は芽生える
向井千秋さんの、
当たり前は常に当たり前ではない
が、素敵だなと思いました。
私は「楽しいなあ、好きだなあ」と読んでいるだけでしたが、お話から人生に得たものを、これだけしっかり言語化できる人たちだからこそ、夢を叶えているのだろうな…という気がします。
だけど、「もしかしたら子どものころみた夢とはちがう未来を生きているかもしれない、あなたのお父さんやお母さん、学校の先生、身の周りにいるたくさんのおとなたち」にも、ちゃんと最後に贈り物がありました。
「誰かのために、自分のために、そしてすてきな未来に近づくために、すこしずつでもがんばっています」
そんな思いを込めて選ばれた「りっぱなパパになるぞ!」のお話は、大人になった今だからこそ、よさがわかります。
名もなき大人たちも、ちゃんと掬いあげてくれているのが、嬉しいな。
さあ、私もまた、少しずつでも頑張ろう!