図書館で見つけた、久しぶりの乙一さん!
読んでいると「死」に惹き込まれるのだけれど、ぎりぎりで戻ってこられたような。
爽やかな「よし、頑張って生きるぞ!」とはちょっと違う。
「ああ、私はまだ生きていた」「もう少し、ここで生きてみよう」と、じんわりと感じられる小説でした。
息の詰まるような苦しさと、ゴーストになって飛んだときの高揚感が、ジェットコースターみたいで。
映像が鮮やかに目に浮かび、帯に「映画のノベライズ」と書かれていたのも納得です。
ひとときをともに過ごし、「それぞれの生きる場所へもどった」僕たちの物語、存分に味わわせてもらいました。
乙一さんオリジナルの姉妹作も、一緒に借りてきたので、そちらも楽しみです。