ドミニック・ローホーさんの本を読むのは、これが2冊目になります。
ものとのつきあい方から、衣食住や人間関係、お金や心など、さまざまな面から「シンプルに生きる」ことが語られています。
「はじめに」に、
シンプルにすること。
それは、暮らし全体の風通しを良くするということです。
とある通り、読んでいると、胸中を爽やかな風が吹き抜けていくようでした。
彼女の言葉からは、シンプルに生きるための具体的な方法というより、心持ちそのものを感じます。
自分なりの心地よいシンプルさを探して、ときどき揺れ動く私にとっては、羅針盤にもなります。
今回、いちばん震えたのは、こちらの一節。
身の回りのものは、旅行かばんひとつ、もしくはふたつに収まってしまうくらいの量まで減らすのが理想です。
よく吟味し、選び抜いたお気に入りの服一式にヴァニティ(化粧ポーチ)、お気に入りの写真を貼ったアルバム一冊、個人的な思い出の品を二、三点。
これだけあれば、どこでも快適に暮らせるはずなのです。
これを読んだ瞬間、写真の整理をしようと思いました。
数ある思い出の品の中で、唯一そのままになっているもの。
ほとんどがデータで残してある分、場所を取らないので、そのまま溜めてしまいがちです。
けれども、シンプル主義とは「ものの分量を減らすのがだけでなく、時間的、精神的負担を減らす工夫を常に考える」のだと、ドミニック・ローホーさんは言います。
たくさんデータを持っていても、そのすべてを常に見返すわけではないし、本当にお気に入りの写真を見つけるのに手間がかかるのは、本末転倒。
写真のデータを始め、人づきあい、時間の使い方などなど…。
目には見えていない部分にも、風を通してみます!