バック・トゥ・レトロ 私が選んだもので私は充分(ドミニック・ローホー)

ドミニック・ローホーさんの本、一度読んでみたかったんです!

本の中では「良識」と表現されている暮らし方は、ただのレトロや回顧ではなく、昔のシンプルさに立ち返って生き方を考えさせられるものでした。

禅の世界や、日本の侘びさびに通じる感覚は、日本人である私にとって、わかりやすい内容です。

…でも、所有することに執着していた頃の私には、きっと理解できなかったかな。

自分の持ち物を手放してみて、身軽な自由さを知り。

思い込みを手放してみて、シンプルに生きることの魅力を知り。

少しずつ、不要なものを削ぎ落としてきた今だからこそ、ドミニック・ローホーさんのいうレトロな暮らし、良識ある生活の良さがわかります。

昔の私なら、きっと「そんな飾り気のない節制した生活なんて、楽しくなさそう」と思ったことでしょう。

実際は、それこそが「自分を大切にする暮らし」なのだと、今ではよくわかります。

誰かに強制されたわけではなく、自ら選んだ暮らし方だからこそ、以前はつまらないと思っていた「シンプルであること」の魅力を、より感じています。

物の選び方や、ネットとのつきあい方など、現代の消費社会・デジタル化社会の中で、どのように良識ある暮らしをして、幸せに生きていくかが、具体的に書かれていました。

現代に生きる私たちへの、処方箋のようにも思えます。

内容は盛りだくさんなのですが、小さな項目に分けて書かれているので、折々に合わせて開いてみたい1冊でした。

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