見覚えのある作家さんだな…と思いながら、手に取りました。
帯には、
「これは経費で落ちません!」の青木祐子、最新作!
とありましたが…読んだことはないしなあ。
ともかく「友達をレンタルする」って、おもしろそうです。
そして、おもしろかったです!
4つの物語があったけれど、どれも読後感が爽やかなのがいい。
女性たちが前に歩き出す、明るさや軽やかさを感じます。
作中に出てくる、おいしそうなお茶やお菓子の甘さが、レンタルフレンドを依頼する女性が抱えている屈折のほろ苦さと対照的で、素敵な味つけだなあと思いました。
この感じ、何となくだけれど、やっぱり読んだことがある気がするんだよなあ…不思議だなあ。
と、最後の作者プロフィールを見たら、コバルト出身の方でした!
「ヴィクトリアン・ローズ・テーラー」、私が雑誌コバルトを買っていた時期に、載っていた記憶があります。
それで、見覚えがあったのか。
作品そのものの楽しさと、旧友に会ったような懐かしさと。
思いがけない出会いをくれた1冊でした。