マンガで解説シリーズの本は、わかりやすくて大好きです。
【いじめと戦う!プロの対応術(千葉孝司)】
私自身は、いじめとも呼べないような些細な人間関係の拗れを経験したぐらいです。
どちらかというと、それよりも“迷惑な傍観者”の立ち位置が多かった。
ややこしい表現なのですが、たとえば、
「仲間はずれはいけないことだ。と思うのが正しい。と信じている子ども」
で、だから仲間はずしに積極的に加わりはしないんだけれど、
「私が救ってあげなきゃ!」みたいな思い上がりや、独りよがりの正義感で、嫌な思いをさせることが多々あったと思います。
うちの子どもたちも、親の知るところとなるレベルでいじめに関わった話は、今のところ耳にはしませんが、
やはり義務教育は集団生活なので、その種や芽のようなものは、何かしら経験するでしょう。
いつ加害者になっても、被害者になっても、おかしくない。
そのときに、親として間違った対応はしたくないけれど、具体的な最善策を知らないままだったんです。
で、興味を惹かれて買ってみたのですが…きっと、読むのに気力がいる本だろうなと、なかなか開けずにいました。
いじめなど、社会の問題と向き合う本を読むと、すぐに苦しくなったり、怖くて外に出られなくなったりするんです。
私の許容量が小さいからなのか、余分な想像や共感をしすぎるからなのか…。
ところが、覚悟して開いた予想に反して、すごく読みやすい本でした。
苦しかったけれど、絶望はしなかった。
作者の意図で、そんなふうに物語を構成したのかもしれないし、
逆に、最善の対応をしてもらえたら、子どもは絶望せずにすむということかもしれません。
しっかりと向き合って前に進む、先生や子どもの素直な姿に感動して、私も子どもの“砦”でいられるように生きていこうって思いました。