【詩】行き交う人々
さっきまでしかめっ面な気分だったこと ほかの誰にも知られたくなくて 道ゆく誰かとおすまし顔ですれちがう
さっきまでしかめっ面な気分だったこと ほかの誰にも知られたくなくて 道ゆく誰かとおすまし顔ですれちがう
のびるのびる 手のひらを空いっぱいに突き出して のばすのばす 肩から胸からお腹から 植物みたいにのびをする ...
こんなにも焼けつくような日差しの下で 咲き誇る花たちはきゅっと顔をあげて太陽を見ていた 私の瞳に映すものは私が選ぼう ...
捕まえようと追い込んではいけません 追いつめても出てきません 静かな水面に糸を垂らしてじっと待ちます 浮かび上がるその瞬...
五月になり山々が目覚めはじめた むくむくと新緑が伸び上がり 空に向かって今にも動き出しそうだ
ていねいに顔を洗ったら わたしの顔がいつもよりうれしそう ゆったりと足をほぐしたら わたしの足がいつもより元気になった ...
緑の葉っぱや色とりどりのお花が 雨に濡れると美しくなるのは 地球の心がきれいだから
読みたい と書きたい は イコールではないのだけれど 自分のいのちを表現してみたい とは 近しいのかもしれない
月の光がくっきりと明るい夜 今日の月はきれいだねと あなたに言えないことを思い出しました
読まれないままの言葉たち 指先ひとつで繋がれないところへ 行ってしまったあなたに 見せたい未来があったのに