【詩】葡萄色の夕焼け
葡萄色の夕焼けが電線で切りとられた空を染めていた みずみずしく果実がはじけたように泣きたくなった うつくしいものに心が震える瞬...
葡萄色の夕焼けが電線で切りとられた空を染めていた みずみずしく果実がはじけたように泣きたくなった うつくしいものに心が震える瞬...
風が あんまり冷たかったので てのひらを空にかざしてみた 風のかたちが雪みたいに 落ちてくるんじゃないかって ...
昼寝から覚めたら体がすっかり乾いていた からっぽの体の内側でからからと本能が鳴っている ぐびりと水を流し込む喉がせわしなく上下...
「おかあさん、さむいねえ」 へへっ、と笑うきみの両頬に 触れた。 りんごのように真っ赤なほっぺを、 「うん、さむいねえ」...
今朝は、空が広かった いつもより 遠くの山がくっきりと見えた 今日は視界が広いね 隣を歩く 娘が言う見上げた世界は、広か...
伏せた睫毛まるみの残る頬 規則正しい寝息に紛れて 時折ぴくりと震える手のひら 少年の寝顔に幼子の面影 変わりゆく形...
幾層にも重なった灰色の雲に つい と指をかけて カーテンみたいにめくれたらいいのに
川に葉っぱが落ちていた。 赤、黄、秋の色。 ゆらゆらと浮かぶだけで、 こんなにも美しいもの。 秋がひとつ、光ってい...
空一面に、ひつじ雲。 あっちの山から、こっちの山まで。 神さまが橋を架けたようだ。 山の向こうに、何がある。橋を渡って、...
むすこが泣いた。 声がわりをしたひくい声で のどを鳴らして泣いた。 ふるえる体に雄の命をみた。 涙よ糧になれと目を...