15年間、子育てしてみて思ったこと

明日、長女が中学校を卒業します。

【15年間、子育てしてみて思ったこと】

私はもともと「お母さん」というものに憧れていたので、結婚したら子どもを生んで、母になるのだと思っていました。

とはいえ、一昔前のホームドラマのような漠然としたイメージしかなかったため、まさかつわりで死ぬほど苦しむとは思わなかったし、

#過去のインフルエンザや酔いなんて可愛いもんだった

絶対安静で緊急入院することになるなんて、想像もしていませんでした。

そうして無事に生まれた長女と、初めて同室で過ごした病院の夜。

赤ちゃんなので、当然泣きますし、慣れていない私はおっかなびっくり抱き上げるのですが、

「もし私がいま手を離してしまったら、この子は命の危機なんだ」

と、ふいに気がついて、震えました。

こんなにも重くて怖い幸せがあるなんて、知らなかった。

こんなにちっちゃな軽い体に、これほど重い命が詰まっているなんて。

出産後は、しばらく実家で過ごしていました。

ちょうどその頃、生後間もない赤ちゃんとお母さんが犠牲になる、痛ましい事件があり、

点けられているテレビからは、その話ばかりが聞こえてきます。

この恐ろしい世界で、私はこの子を守れるんだろうか。

今は実家にいて、両親がそばにいてくれるけれども、家に帰ったら旦那さんは仕事に行き、私と子どもだけになる。

何かあったとき、私はこの子を守りきれるだろうかと、不安で不安でたまりませんでした。

娘が生後1ヶ月を迎える頃、母に預かってもらって、少しだけ外に散歩に出ました。

妊娠中に緊急入院して、そのまま出産したので、まともに外出するのは数ヶ月ぶり。

まだ夏の暑さが残る、秋の初めの夕方でした。

目の前の夕焼けが、それはそれは綺麗なオレンジ色で。私が世界を“きらきらしたもの”だと思っていた幼い記憶と、何も変わっていません。

ああ、世界は綺麗で温かいんだ。大丈夫なんだ。

私はこの世界で、娘を守り、育てていくんだ。

心からそう思えて、涙が出たことも、鮮明に覚えています。

そんなふうにして生まれた長女は、もちろん大変なことはあるけれども、大好きで大事で可愛い子どもで。

おまけに私は心配性だし、実両親も子離れの苦手な過干渉タイプだったので、

娘の成長を素直に喜べるか、自立するときにちゃんと手を離せるか…とても心配だったんです。

でも、中学校の卒業を明日に控えた今、すごく「やりきった!」感があります。

反省はあるけれど、悔いはない!

こんなにすがすがしい気持ちになれるとは思わなかったな。

素敵な子育てをさせてくれた娘にも、家族にも、関わってくださった方々にも、感謝しています。

15年間、お母さんでいさせてくれて、ありがとう。

成人まではあと少し。これからは、より対等な大人として、一緒に過ごしていけたらいいなと思います。

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