お友達がおすすめしてくださった本が、めちゃくちゃよかった…!
【サクリファイス(近藤史恵)】
感想を一言で表すなら“衝撃”です。
オセロで予想外の二転三転どころか、七転ぐらいのレベルの衝撃!
恥ずかしながら、まず「サクリファイス」という単語の意味を知らなくて、調べたら、
「犠牲にする。生贄にする。犠牲になる。身を捧げる。」だそうです…なるほど。
自転車レースの物語で、私はまったく知識がなかったのですが、すいっと世界に入り込めます。
ロードレースが、個人競技でありながら、団体競技に近いもので、エースとアシストという役割分担があることも、初めて知りました。
近藤史恵さんの文章は、饒舌ではなくシンプルで、読みやすいから、つい軽く進めてしまうのだけれど、
気がついたら息を呑み、ここからさらに加速するの!? 急勾配すぎるやろ!! の展開に、夢中になってしまいます。
本を開いたと同時に、もうレースは始まっていて、読者は知らない間に、ロードバイクに乗っかっていたんですね。
#ママチャリだと思って油断した!
淡々と積み上げられた物語が、一気に動くときの衝撃が、たまらない…!
衝撃的すぎて、第十章のクライマックスで、本を開いたまま、しばらく固まりました。
文字の上を、さらりと滑ってしまいそうな視線を、必死で留めて。
私は今、この物語を噛みしめたいんだ、と全身全霊で読んで。
読み終えて「ああ、だから『サクリファイス』…」って、深く息を吐きました。
#しばらく現実に帰ってこられないやつ
#物語の中からというより衝撃から抜け出せない
すごくおもしろかったー!!
ご紹介いただいて、ありがとうございました!