夏が僕を抱く(豊島ミホ)

「怒られた日の夜」の、処方本です。

昔、こんなふうに世界を感じた時期があったなあ、と思って。

今でもうまくいかなくて、全然ダメで、怒られてばっかりで、こんなんじゃないのに言葉にならなくて。

でも、それでもいいよ。

人生には、そんな一瞬がたくさんあっていいんだ。

って言ってくれているような、短編集でした。

確かに、怒られた日の夜に読みたい(笑)。

三宅さんいわく、「いい子でなんかいたくないけど、怒られたらがっつり傷ついてしまう」日本でもっとも多いと思われる気質、私もしっかり当てはまります。

でも、いいんだよ。

そうやってまるっと受け止めてもらえる優しい世界が、幼なじみという時間や記憶の積み重ねに描かれていて。

ああ、幼なじみがほしいなあ。

そう呼べるような相手は、私にはいなかったけれど。

小さい頃の親友だった、くまちゃんのぬいぐるみのことを、思い出したりしていました。

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