表紙に惹かれて、手に取りました。
【蛇の棲む水たまり(梨木香歩・鹿児島睦)】
深い色、厚みのある表紙に、まあるい穴が開いていて、
そこから見えるのは、カラフルなお花の絵。
そっと撫でると、滑らかで頑丈な表紙の中に、さらりとした紙の軽い手ざわり。
そして、タイトルに“水たまり”。
子どものしかけ絵本ではないですが、こういう五感が楽しい本、好きです!
#はてしない物語のハードカバーの装丁も好き
詩なのか、物語なのか…、不思議な本。
中身も、たっぷりの余白をとって、言葉と絵が置かれています。
#書くじゃなくて置く
#アートブックみたいな感覚
“もう一人の自分を見つけるんだ”
“そして お互いによく見つめる”
このページが、好きでした。
私は、なりたいものになれる。
「私」と「私」の、境界線が溶けあって、なりたい私にたどりつく。
変わらない世界を、なりたい私で生きていこう。
幻想的な物語を読み終えて、そんな気持ちになりました。
詩集や画集や絵本のように、折にふれて、ぱらりとページをめくりたくなる1冊です。