タイトルが可愛くて、手に取りました。
高校生の優子の、家族と友達と初恋と。
ごく普通の日常なのだけれど、ちょっぴり不思議な出来事が、大人へ向かう優子を支えてくれます。
その不思議な愛情と、うさぎパンが温かくて。
読み終えるまでもなく、ページをめくりながらほっこりします。
そして、パンが食べたくなる!
もうひとつの短編「はちみつ」も、お弁当がすごくおいしそうに描かれていました。
瀬尾まいこさんを読んだときにも感じましたが、食べ物がおいしい物語って、それだけで幸せな気持ちになります。
まるで、パンの匂いが優しく満ちる日だまりにいるような、思わず顔がほころぶ1冊でした。