図書館の新刊コーナーに置かれていて、何となく惹かれて手に取りました。
私は不勉強にも、ウィシュマさんどころか、そもそも「入管収容場」というものの存在すら知らなかった。
読み始めて、ウィシュマさんを身近に感じて、手紙のひとつひとつに、心が引き絞られるようでした。
こんなことがあるのか、これでいいわけがないと。
知れば痛みも憤りも感じるのに、今の今まで何も知らなかったということが、いちばん罪深くて恐ろしいと思いました。
でも、私が普段スマホで見ているニュースには、ウィシュマさんのような話は流れてはきません。
たくさんの情報を受け取っているつもりでも、やっぱり激しく偏っているんだなあ…と、実感した1冊でした。
何ができるかはわからないけれど、まずは知ることが、第一歩。
自分好みにカスタマイズされていない、図書館や書店という公の空間での出会いを、これからも大切にしていきたいです。