未来はやってくる

長女はいつも、始業時刻より遅れて登校しています。

人間関係は良好だったにも関わらず、学校に入れない・教室に行けない・涙を流してパニックになり「死にたい」とまで言ったところから、約5年。

本人の成長と、周囲のサポート環境との息が合ってきて、現在は大人でいうと「時短勤務」のような状態です。

よくぞここまで社会復帰したなあ、これからは自分なりのペースとやり方を見つけて生きていけたらいいなあ。

そんなふうに思っていた娘が、今朝、定時に学校に行きました。

親や先生が何か言ったわけでもなく、自分からです。

「朝、家にいても、何かしているわけじゃないんだよね」

そうつぶやいたあと、

「ちょっと、行ってみる」

大きな気負いもなく、鞄を背負い、玄関を出ていきました。

私も普通に「おー、いってらっしゃい」と送り出して、学校にも「『行ってみる』と先ほど家を出ました」と、連絡を入れました。

電話の向こうで、先生が驚きと喜びを感じてくださっているのが、何気ない口調から伝わってきます。

電話を切ったあとで、不意に涙がこみ上げてきました。

定時に学校に行けたことではなくて、長女があたり前のように自分で決めて動いたことが、すごくすごく嬉しかった。

今日行ったから、明日行くわけではないのが、不登校です。

その支援に終わりはないけれど、「区切り」としてのゴールは、確かにある。

子どもは確実に成長していくし、生きていれば未来は必ずやってくる。

そう信じられるだけで、続く長男次男のサポートに向かう気持ちが、ずいぶんと楽になりました。

いつも大切なことを教えてくれる長女、本当にありがとう。

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