休日の朝。
早起きでも寝坊でもない時間に、目が覚める。
急ぎの用事はない。予定が入っているのは昼からだ。
時間は、まだある。
家事を丁寧に進めることもできるし、のんびり本を読むこともできる。
どちらでもいいのだけれど、どちらかにやる気がみなぎっているわけでもない。
どちらでもいいがゆえに、中途半端な気持ちになる。
こんなとき、私は主婦の罪悪感を抱いてしまう。
「家事をやれるのに、やらない」というところ。
本日はお休み、と自分が決めればすむことなのだけれど、
何を差しおいてもやりたい何かが湧き出すほど、充実した目覚めでもなく。
ただ休息をとるのも、なんだかつまらないし、落ち着かない。
「しようかな」「したくないな」はあっても、どちらも行動力に結びつかない。
読書にも集中しかねて、中途半端で、散漫だ。
こんな日は、頭脳労働が向いている。
「心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつく」ったり、
線画をなぞったり、パズルを解いたりすると、
あちらこちらに散らばっていた心が、ここに還ってくるような気がする。
――ああ、だから日曜日の朝刊には、クロスワードパズルが載っているのかしら。
泡のような「よしなしごと」を綴るのに、どんどん夢中になってゆく。